いつかマイホームを購入し一家の主となりたいと思うことがあることでしょう。一方自由な住居を求めて転居への敷居が低い賃貸の方が楽だとの意見もあるでしょう。しかしどちらが良いかはプロの間でも意見が割れており、個人の価値観や環境により、実際にどちらが良いか明確に示されていない現状があります。そこで賃貸と持ち家の各特徴を下記に分別し私の経験を踏まえて、賃貸と持ち家について考察していきたいと思います。
目次
- 賃貸物件のメリットとデメリット
- 持ち家のメリットとデメリット
- 私の過去の持ち家失敗談
- 現住居に至った経緯
- まとめ
1.賃貸物件のメリット
- 環境の変化や生活様式に応じて転居しやすい。
- 住宅ローンを組まなくて良く、固定資産税の支払いが無い。
- 入居中の入居者がメンテナンス費用の負担が無い。
1-②. 賃貸物件のデメリット
- 入居中は家賃、(地域によっては)更新料を支払続けなければならない。
- リフォームやペットは不可である場合が多い。
- 高齢者という理由だけで入居審査に落ちてしまったり、物件が限られるリスクがある
2.持ち家のメリット
- マイホームを保有したとの満足感と社会的信用が得られる。
- 住宅ローンを完済すれば、自分の家になり、住宅維持費で生活ができる。
- 自分の思いのままにレイアウト変更やリフォームが出来る。
- 不動産と言う自分の資産となる。
2-②.持ち家のデメリット
- 生活様式や環境が変化する場合、柔軟な対応が難しい。
- 物件購入時に一定額の頭金が必要となり、住宅ローンを融資期間中に払い続けなければならない。
- 失業や疾病で働けなくなる場合、ローン返済のリスクが残る。
3. 私の過去の持ち家失敗談
私は社会人4年目の結婚を機に、京都市内に戸建てを新築で購入しました。自宅から徒歩圏内に食品スーパーやホームセンター、コンビニ、総合病院、小中学校があり、生活には便利な立地でした。しかし下記の2点の問題がありました。
①建売り3階建て
断熱が効いておらず夏は激熱、冬は極寒で、家族で毎年体調を崩す機会が増えました。しかも一部の窓が閉まらない状況が起こり、隙間風が入りました。木材が少なく薄いのか、子供の小さな足音さえも下の階に響きました。
⓶最寄り駅徒歩25分、バスは30分に1本
通勤は電車であったため、最寄り駅までバスで移動していましたが、30分に1本のバスのため、通学通勤客でぎゅうぎゅう詰めで、朝から苦痛でした。そのため駐輪代を毎日200円支払い、最寄り駅まで自転車で通いました。しかし駐輪も出遅れるとすぐに満車となるため、最悪無断駐輪か、再度自宅に戻ってタクシーで行く、いずれにせよ通勤で苦痛を強いられる事になりました。
上記2点の問題より、売却し、転居しました。しかしこの立地だけに売却にも大いに苦戦し、1年を要して辛うじて売却するも、残債が消せず、追加で約200万円の支払いが生じました。
4.現住居に至った経緯
その後も購入と売却、賃貸を4回経て、ようやく購入したのが現住居である中古分譲マンションです。そのスペックは下記の通りです。
- 特急や快速が停車する最寄り駅の直結。
- 80㎡の4LDK(若干リフォームを加え、清掃済み。)
- 徒歩圏内に大型スーパー3件、コンビニ4件、メガバンク2件、郵便局有り。
- 周辺に喫茶店6件、その他飲食店も多数有り。
- 大都市まで快速で1時間圏内。
過去に転居を繰り返した失敗を踏まえ、私は家族と共には住みたい物件の近所に賃貸マンションを借りて住み、住み心地を家族で2年間体感し「ここなら住んでも良い」と確信した上で、もう新築には一切拘らず、現在の中古分譲マンションに目星を付けました。
2度の買付け申込みにもう1歩の所で他の人に買付けで敗北してしまったため、地元の不動産屋5件に対し、当該物件の売却依頼を出し、手元に申込金を用意して待ち構えていました。不動産業者には毎週必ず電話して待つ事半年、ついに広告に出る前に物件売却の情報が入り、即座に購入の意思を表明し、申込金を支払いました。幸い某銀行からの住宅ローンが了承され購入に至り、現在も住んでおります。
まとめ
賃貸か持ち家かは常に迷う所ではあり、持ち家に対する価値観は様々ですが、私の経験からは「長く住めることが確信出来れば購入、そのような物件に出逢うまでは賃貸が良い」と言うのが持論です。
賃貸、持ち家それぞれのメリットデメリットを考慮しながら、家族の価値観、環境、生活様式を複合的に考慮して、最終的に選定するのがベターだと思われます。
決して短絡的に「持ち家に価値があるから」とか、「住宅ローンを完済すれば自分のものになるから」等の理由で家を購入するような事だけは避けたい所です。一生住む家だからと購入しても、環境の変化が起こってしまい、数年内に手放すくらいであれば賃貸で立地を吟味するのも良いでしょう。
自分が真に惚れ込んだ立地、ここなら長く住めそうだと思える立地に出逢えた時こそ、購入する決断をするのが良いのではないかと、転居が多過ぎた私からのせめてもの助言になります。
コメント